時代の斜めうしろ

2009年9月

終はつた話

(2009年9月 7日 23:42)

いまはもう出てないやうですが、以前セブンイレブンで「チョコバナナちぎりパン」を賣つてまして。

そのパンを見かけたとき、「平成仮面ライダーフェア」のポツプがパンコーナーにありまして。

ディケイドパン」かと思つた。

追記(2009年9月10日 22:20)

「ディケイドパン」ちやんとあつたのね。

コメント(0)| トラックバック(1)

阿Q正傳

(2009年9月 2日 01:06)

最近野QなどとKirokuroがいつてゐて、なんのこつちやと思つてゐたら。

主人公の阿Qは偉大な人物では全く無く、実力もないくせに自尊心が高く物事を何でも自分の都合の良い方に解釈するどうしようもない男で、最期は強盗犯の濡れ衣を着せられて銃殺されてしまうのである。

この作品をひとどおり読んでみて、ふと阿Qって誰かさんにそっくりだなと思った。

誰に似てるのかなとしばらく考えてみて、そう!あの野嵜健秀ではないか!とポンと膝を打った次第。

今後は野嵜の事を「野Q」と呼ぶことにしたい。

野嵜さんほど阿Qとかけはなれた人はゐないと思ふのだが、ぼくも阿Qにそつくりな人間には心當たりがある。アーカイブだのちゃんねるだのを作り、野Qなどと仇名を付けて自分より劣つてゐると極め付け、自分は実力はあるが自尊心は低く物事を決して自分の都合の良い方に解釈したりはしない高潔な男精神的勝利にふける。

今後はKirokuroの事を「KiQ」と呼ぶことにしたい。

冗談はともかく、魯迅は、Kirokuroのやうに、阿Qをただ嘲り、蔑めといふつもりで「正傳」を書いたのだらうか。違ふ。魯迅にとつて阿Qは、革命によつて救はれるべき中國民衆そのものであるはずだ。

(前略)ところが魯迅は愚民としての民衆を徹底して批判し、そのうえでそれを救おうとする。目覚めさせようとする。阿Qはそういう愚かで情けない民衆の象徴だった。

魯迅はそういう阿Qのような民衆を叩き壊し、「雄叫びをあげて一国の民を新たにすること」をめざした。

いつてしまへば魯迅は、阿Qに向けて「阿Q正傳」を書いたのである。當時の中國民衆にとどまらない、未來、世界中の阿Qに向けて書かれたのだ。

阿Qにとどまらず、「正傳」の登場人物はみな「阿Q根性」の持ち主である。阿Qが周圍の人間全てを見下して得意になつてゐるのと同樣、周圍の人間全てが阿Qを見下して得意になつてゐる。最後の「處刑」のシーンに象徴されるやうに、阿Qを諭し、導く者、阿Qを愛する者はどこにもゐない。

いや、1人だけゐる。作者たる魯迅その人である。魯迅は阿Q、すなはち民衆を愛するがゆへに、阿Qを唾棄し、さうして阿Qを救はうとしたのである。

さういふ意味でいへば、實はKirokuroは「阿Q正傳」を讀むべき人間なのである。自らの中の「阿Q」に氣付き、「阿Q」を反省し、目覺めるべきだつたのだ。しかし、阿Qが最後まで阿Qでしかなかつたやうに、Kirokuroは自身の「阿Q」を省み、目を醒ますことができない。

福田恆存氏の『私の國語教室』同樣、何を見ても何を聞いても、Kirokuroは野Q精神的勝利するための道具としか思へないのである。

實際のところ、「阿Q」でない人間は「阿Q正傳」を理解できる。「阿Q」は「阿Q正傳」を理解できない。「情け無いやつだ」と、自分自身の姿だとも気付かず、阿Qを嘲笑ふだけである。そこが阿Qが阿Qたる所以なのである。

阿Qは救はれない。では魯迅が「正傳」を書いたことは徒勞であつたのか。いや、だからこそ、阿Qは救はれなければならないのである。

...なんか思はぬ結論になつてしまつた。最初はもつとKirokuroをこつぴどく叱るつもりだつたのだが。

つふか、Kirokuroをダシにした「阿Q正傳」の感想になつてゐるやうな氣がする。

コメント(0)| トラックバック(0)

新型インフルエンザ

(2009年9月 1日 22:14)

「Webマガジン 月刊チャージャー」「Dr.ホッピー」、好きなので讀んでるんだけど今月號の記事で

ところで......。最近「風邪クスリ」のCMにお目にかからないのゥ。前からオイラが咆え続けていたように、はっきり言って検査をしなければインフルエンザであると診断できないし、諸兄のイメージのような強烈な症状ばかりがインフルエンザではないから、CMにだまされて「のど風邪」「せき風邪」とかの自己診断のもとにかぜ薬を買わせていると、結果的に感染者を野放しにして新型インフルエンザを大流行させちまう恐れがあるんで、自粛しているんだろうな。それは企業自らの判断か......?厚労省の指導か......?。

「製藥會社の自主規制」や、「厚勞省の指導」であるならイツソのこといいのだが。

ただ單に、風邪藥のCMは冬向けに作つてあるので、今の季節に流せないだけぢやないのか。TVの前で汗かいてるのに、コート着て震えられても。

いま製藥會社は夏季向けのCMを作つてゐて、でき次第流すだけだつたりして。

追記(2009年9月10日 22:22)

案外「邪推」ぢやなかつたかもしれない。冷え込んできたらCM見るやうになつてきた。

コメント(0)| トラックバック(0)

「2009年9月」前の10件 1  2
« 2009年8月 |ブログトツプ |アーカイブ| 2009年10月 »
最近のブログ記事
傾城の戀はまことの戀ならで金持つてこいが本當(ホン)のこいなり
日本語學は錬金術か
日本語學は科學である
ぼくの考へた仮面ライダー
冗談は鳩山総理の顏で十分だ
山形黒辛みそらぁめん ひら山
ラーメン亭吉相 女池インター店
また『ヱヴァ』見てきた。
魯迅の氣持ち
爺とKirokuroを叱る
最近のコメント
佐藤 俊: わかりました、頑張り… 「正かな同人誌」
野嵜: 意識の問題なので、讀… 「正かな同人誌」
塗炭: かふしさんへ。 私は… 「K-POP結構好きだつたりする」
佐藤 俊: N爺さんの投稿があつ… 「K-POP結構好きだつたりする」
佐藤 俊: N爺さんは投稿をご遠… 「K-POP結構好きだつたりする」
かふし: どうも、此方では初め… 「K-POP結構好きだつたりする」
野嵜: それにしても、喜六郎… 「K-POP結構好きだつたりする」
野嵜: と言ふか、N爺くんは… 「K-POP結構好きだつたりする」
野嵜: 瑣末な部分にしか反應… 「K-POP結構好きだつたりする」
塗炭: おまけ。「どちらでも… 「K-POP結構好きだつたりする」
月別ログ
2013年11月 (4)
2012年11月 (1)
2012年8月 (2)
2012年1月 (1)
2011年11月 (1)
2011年10月 (3)
2011年9月 (2)
2011年8月 (9)
2011年7月 (3)
2011年6月 (8)
2011年5月 (1)
2011年3月 (1)
2010年12月 (11)
2010年11月 (13)
2010年10月 (7)
2010年9月 (2)
2010年8月 (12)
2010年7月 (18)
2010年6月 (11)
2010年5月 (12)
2010年4月 (19)
2010年3月 (22)
2010年2月 (10)
2010年1月 (9)
2009年12月 (8)
2009年11月 (8)
2009年10月 (4)
2009年9月 (13)
2009年8月 (5)
2009年1月 (1)
カテゴリ
ささやき (43)
アニメ (18)
イラスト (9)
ブツクマーク (2)
ブログ (76)
マンガ (12)
日本語 (10)
正字正かな (16)
映畫 (20)
本 (6)
特撮 (16)
食 (9)
ラーメン (17)
ラーメン;インスタント (4)
ラーメン;店 (12)
タグクラウド
購読する このブログを購読